【誤解多し】自動車保険その入り方で本当にいいの?~FPが教えます~

ども、ファイナンシャルプランナーゆとらです。

・自動車保険の保険料を少しでも安くしたいけど、ネット系の自動車保険は大丈夫だろうか?

・自動車保険の保険料ってなんで各社こんなに違うの?何が違うの?

・安い自動車保険って、何か落とし穴があるんじゃないの?

このような不安・悩みを抱えている方は多いようだ。

僕も職業柄、よく「自動車保険ってどこがいいの?」とか「自動車保険のオススメを教えて」と言われるのだが、人によって必要な補償も違えば、車種によっても各社保険料は異なるので、一概に「ココがいい!」との回答は難しい。

だが、自動車保険を考えるうえで、比較検討する際に見ておくべきポイントは限られている。

現役FPで保険に強い僕が、自動車保険の見積もり比較をする際の「絶対に見落としてはいけない」ポイントを伝授する。

永久保存版だから、よーく見てほしい。

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目次

自動車保険にありがちな思い込み

まずは自動車保険にありがちな思い込みをあげておきたい。

これが「保険会社によって事故時の対応が違って、払われる保険金が大きく異なってくる」という大きな思い込み。

もちろん「対応が異なる」ということはあり得る。

保険会社の担当者も人間なので、解釈や経験値が違うし、自分との相性だったり、個々の案件により微妙に異なる事故の対応に関しては、ケースバイケースなので対応が違っていてある意味「当たり前」なのだ。

「そんなことない!知人は〇〇海上の対応がイイって言ってたもん!それに比べて〇〇損保は全然話を聞いてくれない。」

みたいな話は後が絶たない。

だが「話を聞いてくれない」のは、法律上どうしようもないことだったり、ある程度過去の判例で出ているような内容なのに、自分が感情として受け入れられない、というだけの話の場合がある。

つまり、「あなたの知識が足りていないだけ」のケースもあり得るということは知っておきたい。

特に事故の場合は、「自分は悪くない。〇〇していただけで、相手に非があるのだ。」と感情的になりやすいので、そのような場合も結構多いのだ。

もちろん大手保険会社担当の方が経験値が高く、ベテランの方が対応してくれたり、というのはあるかもしれない。

例えるとしたら、優秀な弁護士と、そうではない弁護士の違いと同じかもしれない。

だが担当者が人間である限り、優秀な担当が会社によって多い少ない、誰に当たるかなんて、ある意味「運しだい」ということになる。

それよりも重要なことは、ある程度「自分で知識武装しておく」ということではないだろうか?

もちろん「素人なんだから、プロに任せるのは当たり前だろ!」という反論があることは受け止めるが、何でもかんでも他人任せ、プロ任せではダメな時代だ。

むしろそれだからカモられるのだ。

ネットで多くの情報が手に入る時代だからこそ、自分でもある程度知識を持っておいた方がいいし、その少しの努力ができるからこそ保険料が人より少しでも節約できるのだ、と考えよう。

自動車保険は大手?通販系?どちらがいいのか?

「自動車保険はやっぱり大手の方が安心ですよね?」

「いまどき、自動車保険はネット通販系で少しでも保険料を節約するのが賢いよね?」

どちらも正解であり、間違いでもある。

正直「同じ補償内容」であれば、どちらも基本的には大きく異なることはない。

ロードサービスについては多少異なるものの、そこまで大きな違いとはならない。

だが、根本的に補償が大きく異なる部分もないわけではないので、そのあたりは比較の際、検討に入ってくる。

例えば「ドライブレコーダー」を貸出してくれて、事故の際、ドライブレコーダーから「大丈夫ですか?」と呼び掛けてくれたり、ひと気の少ない山道で崖から転落してしまったような場合に、大きな振動の感知からGPSで場所を検知し、素早く救急の手配をしてくれる・・・なんていう、いわゆる「テレマティクス」自動車保険は、今のところ大手損害保険会社の専売だ。

そのような場合を想定して安心感を持っておきたい、といった場合は、大手損保会社を選んでおけばいい。

東京海上日動火災・三井住友海上(または、あいおいニッセイ同和)、損保ジャパンの3社が、いわゆるメガ損保で、ドライブレコーダーによる「テレマティクス保険」に対応している。

逆に、基本的な補償がしっかりあればいい、シンプルな補償で保険料を少しでも節約したい、なんて場合は、通販型自動車保険でいいだろう。

もちろん通販型だから補償が悪いなんてことは全くない。

ゆとら

「自分は何が心配なのか?」という【自己を知る】ということ、そしてしっかり「目的」を考えてみよう。

個人賠償責任補償特約ありきで自動車保険を選ぶな!

あとよくあるのが「個人賠償責任補償特約」があるので、この自動車保険にしました、というもの。

「個人賠償責任補償」とは・・・

日常生活において、他人にケガを負わせた、他人の物に損害を与えてしまった、などで損害賠償責任を負った場合に金銭的に補償してくれる保険。例えば、自転車で歩いている人にぶつけてしまった場合などが主なケースだ。

まぁほとんどの保険会社で付帯はできるのだが、アクサ損保や三井ダイレクト損保なんかは付帯ができない。(アクサ損保は同様の補償を3000万までなら付帯可能だが、付帯するなら最低1億円は欲しいところ。)

だがこの「個人賠償責任補償」は、何も自動車保険に付けなくてもいい。また重複の加入に注意したい。

ゆとら

配偶者・同居の親族・別居の未婚(婚姻歴がない)の子についても補償される。なので誰かが一つ掛けていればOKだ。

個人賠償は「条例」で加入が義務とされている都道府県が多いので、それもあわせて知っておこう。

個人的には、個人賠償責任補償については、掛け忘れることが少ない「火災保険」に特約として付けておく方がいいと思う。

今はほとんどの会社が「示談交渉サービス」付で個人賠償責任補償を付帯している。

例え住まいが「賃貸」であっても、通常は火災保険を掛けているはずなので、覚えがないとしても、賃貸契約の際に掛けていることが多いので確認してみよう。

「住まいがない」ということは大抵の場合考えにくい。

よって所有でも賃貸でも、火災保険に個人賠償責任補償を特約として付けておけば、まず掛け忘れることはないし、多くの方は火災保険を長期契約しているため、場合によっては割引もそれなりにあると思われる。

なので「個人賠償責任補償」目当てで自動車保険を選ぶのは、ちょっと目的が違うと言える。

ただし親族から家を借りている場合など、一定の場合には「個人賠償責任補償特約」もふまえた上で自動車保険を選ぶのもアリだ。

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自動車保険で知っておくべき知識

「知識武装」と先ほど書いたが、自動車保険で知っておくべき知識とは何だろうか?

よく誤解されている事柄に限定してお伝えしておきたい。

過失割合が10対0のケースはほとんどない

自動車事故の場合、先述のとおり加害者、被害者ともに感情的になりがち。

どちらも「自分の非は認めたくない」のが人間なのだ。

だが【100%相手が悪い】という、いわゆる「10:0」の過失割合になる事故というのはほぼない。

ほぼない、というか決まっていて、3パターンしかないのだ。

1.停車中の衝突事故

赤信号で停車中や、路肩に停車している場合に衝突された(おかまを掘られた)場合だ。

2.センターラインオーバーでの衝突事故

センターラインを越えて対向車が正面衝突してきた場合も原則、10:0だ。

原則というのは、例えば道路工事などでやむなくセンターラインをオーバーした場合など、一部10:0とはならない場合もあるため。

3.青信号で走行中に赤信号での進入車に衝突された場合

赤信号にもかかわらず走行してきて、青信号で走行中の車に衝突させた場合も、原則10:0である。

さて、どうだろう?

例えば、急に飛び出してきた人に衝突してしまった場合などは、どうしても過失割合が少しは付いてしまうが、感情的に納得できるだろうか?

逆に上記3つのケースに該当すれば、堂々と「これは自分に過失(割合)がない事故ですよね!」と言えばいいのだ。

自動車保険に車両保険は付けるべきか?

「自動車保険に車両保険は不要!」なんていう暴論が、意外と有名なブログ・動画などでまかり通っているようだ。

「車両保険」…自分の車が損壊した場合の修理・買替費用のための補償

いわく

「事故にあわずとも高い保険料を払わなくてはいけない」

「万一事故にあっても免責金額の設定があるから自己負担が発生する(結局、お金を払わなければならない)」

「等級が下がって翌年以降の保険料が上がるため、結局使ったら損をする」

「車両価値は年々下がるから、修理費が全額出ないことがある」

というのが主だった理由のようだ。

だがこれは正直、危険かつ極端すぎる意見だ。

車両保険については、別記事で詳細にお伝えしているので、加入の是非は以下で確認してほしい。

自動車保険のかしこい入り方

ちなみにファイナンシャルプランナーとして、僕なら「かしこい自動車保険の入り方」として、以下のようにアドバイスする。

・盗難の危険性がある人気車の場合は、車両保険は買ってから少なくとも2~3年ぐらいは付帯した方がいい。

・買ったばかりの新車も2~3年ぐらいは車両保険があった方がいい。そして免責金額の設定をして節約しよう。

・ドライブレコーダーの貸与およびテレマティクスの恩恵を受けたい場合は、メガ損保で備えよ。

・テレマティクスが不要ならネット通販型の自動車保険で十分。

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ネット系自動車保険で車両保険を付ける際の注意点

通販型自動車保険で「車両保険」を付ける場合の注意点をひとつ。

『車両無過失事故に関する特約(特則)』があるかどうかを確認してほしい。

車両無過失事故に関する特約(特則) とは?

自分にまったく過失割合がない(赤信号で止まっていて後ろから追突など)場合、車両保険を請求しても等級が下がらずに自動車保険を更新できる特約のこと。

多くの保険会社で自動的に付帯されているものだが、一部の通販型自動車保険には付いていないようだ。

基本的には、無過失事故の場合、相手方から払ってもらえるため不要なのだが、相手方が万一「無資力」だったり、なかなかややこしい方だったりした場合、支払いまで難航する可能性もゼロではない。

そういった場合、この特約が付いていればスピーディに解決できる可能性がある。

まとめ

さて、自動車保険加入の際に知っておいてほしいことについて、少しは参考にしていただけただろうか?

給与は上がらないのに、税金や社会保険など、見えにくいところでの支出が増えつつある今日この頃。

そんな時代背景から「お金」に関する情報も氾濫している。

「節約」とか「保険は悪」と極論ばかりに走る情報ブログやプロと思われるファイナンシャルプランナーも多い。

なんと無責任なことか。

あなたはそんな情報から、正しいと思われる情報だけをピックアップし、無駄のないように、でも必要な補償はしっかりと備えていただきたい。

そのためには、やはり「知識武装」もある程度必要になってくる。

あたまでっかちはダメだが、まずは自分の価値観を知り、そして情報を駆使して、必要なものを持っておく。

買い物でも保険でも同じだ。

そしてそのような生き方が、自分の人生をより良い方向へと、そして本ブログのテーマ「ゆとり」へと導いてくれる。

この記事が、そんなお手伝いに少しでもなっていれば幸いである。

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