ども、真のコスパにこだわるFP兼投資家ゆとらです。
外出中に音楽聴くならスマホで十分だろ?
と思っていたんだが、そんな僕の誤った考えをコイツは軽々と打ち砕いた。
中国Shanling(シャンリン)というメーカーの『m0pro』という、ちっこいDAP(デジタルオーディオプレーヤー)である。

久々に買ったソニーのウォークマン『NW-A306』の音質が期待外れだったこともあって、しょせん高級DAP以外はスマホの延長線上にしかないと思い込んでいたのだが。。。

『m0pro』は音質で言えば『NW-A306』を「わずかの差」ではなく、完全に凌いでいたという。。。
ということで、音楽愛好家必見!
コンパクトサイズながら高性能・高音質な『Shanling M0 Pro』本音レビューをお届けする。
少なくとも、スマホの音質をあっさり凌ぐことは間違いなく誰でも体感できる!
Shanling M0 Pro レビュー:ポケットに入る高性能プレーヤー
結論から言おう。
『Shanling M0 Pro』は、小さくて安いけど音質には一切の妥協が無かった。

DAPとしては最小クラスのサイズ、超軽量タイプで、値段も2万を切ってる。
俗に言うエントリークラスに位置するDAPなのだ。
それだけで想像するに、音質はそれなりだろうな・・・と思っていた。
古びた『ipod nano』の代わりになれば良かったハズだった。
ところが!
出てきた音が想像を遥かに超えて素晴らしい!!
細かい音まで破綻なく聞かせる高音域、艶のある中音域、そして地力があって深い所からドシンと弾むような低音域。
ウォークマンAシリーズでDAPの音は「それなり」と決め込んでいた僕を、アッサリぶちのめしてくれた。
思わず笑みがこぼれまくったのは言うまでもない。

そう感じたのは僕だけじゃないようで『VGP2023夏』(オーディオ雑誌ビジュアルグランプリ)で金賞まで受賞してしまった。
今回はその魅力を、ソニーのウォークマンAシリーズとの比較も含めながらじっくり見ていきたい。
Shanling m0proは、小さくても音質に妥協がなかった!
Shanling M0 Proは、小さいボディにありがちな音質に一切の妥協が無い!
コンパクトだから、エントリーモデルだから、値段が安いから
というエクスキューズが付くと、一般的には音質に最もしわ寄せがくる。
だけど『m0pro』は、エントリーモデル、コンパクトという制約関係なしに、純粋に「いい音」と追及した結果が音質に見事に反映されている。
これは「バランス接続で」聴けばわかるレベル。(アンバランス接続で「あれ?」と諦めてしまったら勿体ない!)
DACには、音質に定評のあるESS社「ES9219C」をデュアル搭載。
「ES9219C」は中級~上級プレーヤーでも採用されることもあるDACだ。
それを1つではなく2つ積んでいる。

小さくても「PRO」という名前がつくだけのことはある。
この時点で、それなりの造りをしていれば音質も良好なのが期待できるわけだが。
で、Shanling(シャンリン)は、このDACの使いこなしには慣れているようで、他モデルで練った音質をこのコンパクトなモデル『m0pro』に投入してきた、というわけだ。
これはオーディオ業界でよくあるパターンで、いわゆる上級機やハイエンド機種で得た技術や工夫を、中級機やエントリー機種に落とし込む、というヤツだ。
他の使用パーツが異なるため、最上級機種にはもちろん音質的に叶わないが、上級機に音質が接近し、コスパとしては非常に良い結果となる。
コンパクトなプレーヤーと思って舐めていたら、マジ本格的な音質が出てビビった。
個人的には戦略として非常に正しい方向だと思う。
「一番普及しやすいエントリーモデルが素晴らしいと、それより上級のモデルはさらに良いと想像してもらえる」ということだ。
ソニーの言う「音楽の沼」のお株を奪って、同社の次のモデルや上級モデルの購入に繋がることは間違いない。
この辺り完全に日本の字面だけのマーケティングとは大きく異なり、非常に本質をついたマーケティング戦略だ。
それだけ中国はデジタルオーディオの世界では技術の発展が続いているのだろう。
デジタルオーディオの純粋な音質という意味で言えば、同じ価格帯だと、コスト以上の実力を備えた中国勢にもう日本のオーディオメーカーは完全に負けているのではないだろうか。(日本のメーカーはAVアンプとかは素晴らしいのだけど。)
エントリーモデル、コンパクトモデルという概念を無視した音に素直に感動。
Shanling m0proは、デザインとテクノロジーが高次元で融合したモデル?
シャンリンのエンジニアたちは、小さなボディでも最先端の技術を詰め込んでるようだ。
いや、むしろ音楽専用機としてネット接続機能などを付けず、音質にのみ特化したのではないか、とすら思える。
重さはわずか36.8gしかない。
43.8×45×13.8mmと手のひらサイズ。
1.54インチのLCDタッチスクリーン採用。
ボディが小さいので画面サイズは小さいものの、視認性も必要十分。
これだけ聞けば、音質的には舐めてかかってしまいそうなスペックだ。
しかし先述のとおりで、限られたスペースを利用して、ES9219C DACをデュアルで使ってるのはもちろん、独自OSで動きはサクサク。
USB-Cポートでの双方向の接続可、と、音質以外でも小さいボディならではの妥協感がない。
ビルドクオリティも高い。
コンパクトボディでも高音質、高解像度を楽しめる
Shanling M0 Proは、高解像度なハイレゾ音源ももちろんバッチリ再生できる。
最大384kHz / 32bitのPCMフォーマット、DSDフォーマットのDSD128(5.6MHz)もサポートしてるので、ハイレゾ音源の細かな音やニュアンスまで楽しめる。
MQAは最大8倍展開。
だが、その本質はハイレゾ音源にあらず。
圧縮音源でも、質の高い音を聴かせてくれるのが『m0pro』の素晴らしいところ。
ソニーのウォークマン『NW-A306』はハイレゾ音源は良い音だったけど、それ以外がね・・・。
ハイレゾ音源の音質がいいのは、ある意味当たり前だからね。
ハイレゾ音源は「より高音質に」再生してくれなきゃハイレゾ対応とは言えない。
操作はカンタン、カスタマイズもできるのだ
極小サイズだが、タッチスクリーンで直感的に操作できて、自分好みにカスタマイズもできる。
本体横に物理ボタンがあり、2回もしくは3回押す動作で「停止」や「早送り」などのコマンドを割り当てることができる。


僕は2回で「早送り」、3回で「停止」に設定してるよ。
地味に寝ながら停止・早送りできるのは嬉しい。
またそのボタンを回すことで音量を調節できる。(勝手に音量が上がったりしないようにもなっている。)
もちろん機能面だけではない。
気楽に使えるのはもちろん、音質もイコライザで自分の好みに合わせて設定もできる。
小さくてもデキル奴だ。
長持ちバッテリー、急速充電で安心
小さいので気軽に外に持ち運びたくなるし、スマホとの2台運用でも全く邪魔にならない。
USB-DAC機能があるので、スマホの音質までアップすることができる。
となるとバッテリーの持ちが気になるところ。
その点、m0proはバッテリーも通常使用で約14時間と長持ちなので、外出先でも存分に音楽を楽しむことができる。
急速充電機能もあるので、急いでるときでも大丈夫。
機体が大きいウォークマンに連続再生時間は負けるけど、必要十分だと思う。
ワイヤレスも有線もお手の物
Bluetooth5.0やUSB接続もバッチリサポートしてるから、音楽ファイルの転送や外部デバイスとのつながりも簡単。
ファイル整理もラクラクできるから、音楽の楽しみ方も思いのままだ。
ソニーみたいに専用ソフトが無くてもファイルをそのまま転送するだけで良し。
転送もソニーに比べると格段にスムーズ。
で、ここからがポイント。
ワイヤレスイヤホンももちろん接続できるけど、できれば有線接続で、かつバランス接続で妥協のない音質を聴いてほしい。
『m0pro』は、専用のバランス接続用ケーブルを使用することで「バランス接続」対応となる。

そんなに高級なイヤホンでなくても構わない。(が、バランス接続対応のイヤホンを用意しよう。)
お持ちじゃないなら、試しとしておすすめは『CCA CRA』というイヤホン。

いわゆる中華イヤホンだが、艶のある伸びやかな高域と締まりのある重い低域を両立させた、コスパ大のモデル。
ややメタリックな響きがすることもあるが、エージングである程度落ち着く。

イヤホンの世界でも中国の勢いはスゴイ。
『m0pro』以外でも、バランス接続ができるDAPをお持ちなら、安いので『CCA CRA』を一度試してみてほしい。
値段を忘れる高音質に、中華パワーを感じるだろう。(『CRA+』ってのもあるけど、そちらはより優等生的なサウンドなので、僕は独特の聞かせ方が魅力の『CRA』をオススメ。)
『CCA CRA』付属ケーブルのままだと3.5mmアンバランス接続になるので、4.4mmバランス接続対応(2ピン)のケーブルにリケーブルしよう。
『JSHiFi-Vampire』は、安価でも効果もしっかり体感できる銀箔糸と銅混合のケーブル。
バランス接続を試してみたい方にはコスパ大のケーブルだ。

イヤホンとケーブル合わせても5,000円でお釣りがくるが、体感できる音はそれ以上の価値があるハズ。
ぜひ試してみてほしい。
ユーザーの声から分かるShanling M0 Proの魅力
Shanling M0 Proを試したユーザーたちのレビューを見てみると、コンパクトなサイズながら「想像以上の高品質な音楽が楽しめる」って声が多い。

実際、僕の感想もそうだ。
ポケットに入るサイズなのに、音楽のクオリティはしっかり押さえており、先述のとおりソニーのウォークマンAシリーズをハッキリ凌ぐレベルの高音質が楽しめる。
もちろん好きな音の好みはあるかもしれないが、上記のイヤホンと合わせて聴いていただくだけでも、おそらく多くの方は体感できると思う。
Shanling M0 Proと他のDAPとの違いをチェック
この『m0 pro』、上級DAPにも採用されることがあるES9219Cをデュアル搭載してるので、単なるコンパクトな他のプレーヤーやデバイスとは一味違う。
Shanling(シャンリン)という音質に定評のあるメーカーが作っているので、音質も機能もデザインも、どれをとってもイイ。
昔のメイドインチャイナのイメージとは違い、ビルドクオリティも高い。
値段も国内メーカーが作るよりは相当安いだろう。
また他プレーヤーでありがちな、プレーヤーとしての機能だけにとどまらず、小型USB-DACとしてや、小型デジタルトランスポーターとして、手持ちのオーディオ資産を有効活用できる機能があるのも大きな魅力と言える。
『m0pro』はDAP以外にもUSB-DAC、デジタルトランスポーターとして使える。
Shanling M0 Proは、専用アクセサリー(バランス変換アダプタ)は必須
M0 Proと一緒に使えるアクセサリーのうち、専用バランス変換アダプタは必須と言っていい。

むしろバランス接続することで、m0proの本領がようやく発揮される。
なぜなら『m0pro』のアンバランス接続(3.5mm)は、正直大した音質ではないのだ(笑)。
これがある意味デメリットと言える。
『m0pro』を普通の手持ちのイヤホンやワイヤレスイヤホンで聴いて
思ったほど大した音ではないな~
とか思っていたら、それは違うよ。
バランス接続で聴かなきゃ、『m0pro』の良さが出ないんだよね。
まぁアンバランスでも悪くはない音質なんだけど、別売りの専用バランス変換ケーブル+バランス接続対応イヤホンでバランス接続すると、見事に音が激変するのだ!
音の分離感が上がり、全音域解像度がワンランク以上アップする。
低域はドシンと腹から鳴るようになるし、高域は煌びやかに、音場もフワっと広がり、音楽がグッと楽しく聴こえるようになる。
これを体感しなきゃ『m0pro』の意味がないのだ!
購入する前にチェックしておきたいポイント
最後に、M0 Proを手に入れる前に注意したいことを見てみよう。
小さいけどパワフルなM0 Proは、アクティブな音楽好きにとって理想の相棒になること間違いなし!なのだが、ストリーミング音源には対応していない。
よって、ストリーミング(Apple MusicやAmazon Music Unlimited、Spotifyなど)でハイレゾ音源を楽しみたい、なんて場合は、スマホから繋げて(DACとして接続)使用することになる。
m0pro単体でストリーミング音源にアクセスはできないので、そのあたりが注意点になる。
それと内蔵メモリはないので、別途microSDカードを用意する必要がある。(最大2TBまで)
この辺りは少ないとはいえ内蔵メモリがあるウォークマンとは違う。
僕は圧縮音源だけでなく、ハイレゾ、CD同等のFlacファイルなど様々な音源を入れたいので、少し多めの512GBのmicroSDカード(JNHの安いの…下記参照)を挿している。
ウォークマンとの違いで言えば、曲のアクセスに全くタイムラグを感じない。

ソニーのウォークマンだとmicroSDカードへのアクセス時、動きが心許なかったのだけど。。。
DAPの中でも極小サイズだが動きはサクサクなのだ。
スマホの外付DACとして、あるいは自前の音源を持ち歩くDAPとして優秀なプレーヤーだと認識しておこう。
まとめ
まとめると、Shanling M0 Proは音楽を心ゆくまで楽しむためのコスパ最強のDAPということになる。
音楽のクオリティを大切にし、かつ持ち運びしやすいプレーヤーが理想の僕にとって、今のところこれ以上ぴったりなプレーヤーはないかもしれない。
ワクワクする音楽ライフが一層身近になった感じ。
家で聴く際には、もうワンランク、プレーヤーの質を上げたくなる「沼」のようなDAPがShanling『m0pro』だと、僕は断言したい。

高い値段を出して買ったウォークマンの音質に納得いかなかったら、だまされたと思って『m0pro』を買ってみてもいいと思うけどね。
もちろんバランス接続必須だ。
また『m0pro』にバランス接続用のケーブルをつけると邪魔という人には、バランス端子が付いている一回り大きい『m1s』というモデルもある。

アマゾンで普通に買えるが、正式には日本で未発売のモデルとなるので、Wi-Fiなど技適に絡む使用は自己責任で。
『m1s』も非常に高音質と一部耳の早いマニアには話題だ。
個人的には、一度DAP選びで躓いた人にこそ、コスパ良く、高音質を楽しめるシャンリン『m0pro』を試してみることをオススメしたい。
毎日のミュージックライフを豊かなものにしよう。