ども、日本酒大好きゆとらです。
「十四代が飲みたいけど、なかなかお値段がね~」
「十四代って滅多に手に入らないしなぁ」
日本酒ファンなあなたは、こんな風に思っていないだろうか?
他にも旨い酒・・・あるぜ。
その筆頭が、(僕の中では)「寫楽(しゃらく)」だ。
「寫楽と十四代の似ている部分、違う部分がよくわかった。」とご理解いただけるようにしたつもりなので、どうぞ読み進めてほしい。
「寫楽」とは、どんな日本酒?口コミは?
最近僕は「寫楽(しゃらく) 純米」にハマっている。
僕が最も愛する日本酒は何度も公言している「十四代」。
なんだけど、最近僕のなかでググーっと花丸急上昇中の、お気に入り銘柄が「寫楽」なのだ。
「寫楽」は福島県の宮泉銘醸株式会社が醸す、口コミでも人気のある日本酒。
いや~前からそれなりに美味しいとは思っていたんだが、時期限定品の「寫楽 純米吟醸おりがらみ生酒」や「夏吟うすにごり」でマジやられた感があって。
「寫楽 純米吟醸おりがらみ生酒」が激的に美味くって、改めて「寫楽 純米」を飲むと、「いつでも美味い」というその安定の高レベルにハマってしまった次第だ。
「十四代」はもちろん美味いが、もし「寫楽」飲んだことないなら非常にもったいないかも。
というのも「寫楽」は・・・
2014年のSAKE COMPETITION(世界一の日本酒を決める品評会)では、「十四代」を凌ぐ1位を獲得しているほどの実力派の日本酒なのである。
この「寫楽」誕生にも苦難のストーリーがあったようだ。
「寫楽」誕生ストーリー
「寫楽」を醸す宮泉銘醸は、実は以前、多額の債務をかかえていた。
多額の債務を抱えた会社を親から受け継いだのが、現蔵元である宮森義弘氏。
宮森氏は蔵を引き継ぐ前はシステムエンジニアとして働いており、酒造りは素人同然だったようだが、赤字からの再出発として「寫楽」ブランドを立ち上げ(別会社より引継ぎ)、手を抜かず、こだわり抜いて作るよう、当時の蔵の方針から、大きく方向転換をなさったようだ。
蔵の杜氏からは「手間がかかりすぎる」と反発を食らうも、手を抜かずこだわり抜いた結果、世間からも評価される銘酒「寫楽」が誕生したという次第だ。
「十四代」など美味しいとされる日本酒に共通することだが、「寫楽」も例に漏れず、手を抜かず、手間暇かけてこだわり抜くことで美味しい日本酒が生まれる、ということを体現している。
実は日本酒トップ銘柄とされる「十四代」を醸す高木酒造蔵元の高木顕統氏が、多大な影響を受けたのが「古典寫楽」(宮泉銘醸ではなく、今は廃業した東山酒造が醸していた)というお酒。
この「古典寫楽」の名前と精神を受け継いだのが、今の「寫楽」である。
ところで「寫楽」の宮森氏が目指すお酒が、同じ福島県の人気銘柄「飛露喜」らしい。
(なので「寫楽」は【ポスト飛露喜】なんて言われ方をすることもある。)
で、この「飛露喜」の蔵元であり杜氏の廣木健司氏が衝撃を受けたお酒が「十四代」なのである。
「(古典)寫楽」⇒「十四代」⇒「飛露喜」⇒「寫楽」は、互いに影響しあっているということである。
切磋琢磨してこそウマイ酒ができる。
こういったストーリーがわかれば、酒はさらに美味しくなる。
「十四代」より定価でも入手しやすい「寫楽」
「寫楽」は「十四代」と共通する旨さがあるのに、まだ比較的手に入れやすい。
この「入手しやすさ」こそが、寫楽の最重要ポイントかもしれない。
「十四代」は美味しいと言っても、正直かなりのプレミア価格。
定価で手に入ることなどほぼ不可能と言っていいレベルになってしまっている。
一方、「寫楽」については、探せばほぼ定価に近い金額で入手できる。
ネットでも多少プレミアは乗ることがあるものの「十四代」の比ではなく、ほぼプレミアムがついていないお店すらある。
「そりゃ、十四代の方がうまいからじゃないの?」
って僕も思ってた。
以前「寫楽」を飲んだ際、「十四代」とは明確な差がある、と感じたからね。
でもね・・・最近「寫楽」のレベルが格段にアップしているようなのだ!
「寫楽」は「十四代」と比較して味はどうなのか?
僕が以前(数年前だ)お店でいただいた「寫楽」(純米だった。)は、出してくれたお店の温度管理がマズかった?
または開栓からかなり経っていたからなのかもしれないが、「美味い」とは思ったものの、その風味は「十四代」とは比べるまでもなかった。
やはり「十四代」ほどの日本酒にはそうありつけんよな・・・当時そう思っていたんだが。。。。
最近あらためてお店で「寫楽」(その時は純米吟醸おりがらみ)を飲んだ際、驚いた!
う、うめーーーっ!!
こ、こりゃ・・・なかなかイケる。
特有の甘さもあって「十四代」とは雰囲気が違うが・・・
この旨さ、なによ??
「十四代」でも同じだが、「寫楽」も日本酒特有のアルコール感が非常に少なく、味わいは果実感がありフルーティ。
そしてコクがありまろやかさがある。
変な日本酒臭(アルコール臭)がないので、料理、特に和食の味をすごーく引き立ててもくれる。
この辺の感覚は「十四代」にも通じる。
この時の体験から、改めて「寫楽 純米」(寫楽のレギュラー酒)をじっくり味わってみたい熱がどんどん高まっていった。
で、寫楽を定価で入手できる店を見つけ、車を飛ばしてゲット!
この入手しやすさがまたイイ!!
じっくり家で「寫楽 純米」を味わってみたところ・・・
う、旨い。。。やはり素晴らしい。。。
「寫楽」は「十四代」とやや方向性は似ていつつも、味わいや風味は異なるが、とてもバランスの取れた絶妙な味わい。
後味はどちらもまろやかだが、「寫楽」はややほのかな甘みが先にくる感じ。
「十四代 本丸」が独特の風味が美味しく感じるのに対して、「寫楽」はどストレートなバランスの良さが際立つ美味さ。
ただ、同じ福島県の日本酒で僕のお気に入りのひとつでもある「楽器正宗」にも後味が少し似ている部分がある。
あ、福島県っぽい。
と感じる部分が後味のクセに少しあるからかもしれない。
「楽器正宗」は本醸造ということもあって、時にやや粗さも目立つ(そこがまた魅力でもある)が、「寫楽」は純米だけあって、より落ち着いた感じがある。
抜群の安定感とバランスがあるのだ。
いや~「寫楽」のバランス感、好きだわ。
「十四代」以上と評価されたこともある「寫楽」なので、ぜひ一度飲んでみてほしい。
まとめ~寫楽は価格・値段を超えたうまさ
さて・・・ただの酒好き(好きなのに量はあまり飲めない)の記事になってしまったが、「寫楽」の魅力が少しでも伝われば幸いである。
「十四代」が手に入らなくても、「寫楽」のようにバランスの取れた高レベルの味わいが楽しめる日本酒が日本にはまだまだたくさんある!
日本酒のレベルはここまで上がってたのか!?
もし日本酒初心者で「寫楽」を飲んだことがないなら、「十四代」同様ぜひ飲んでみてほしい。
「十四代」になかなか巡り合えないんだよね、という方も、ぜひぜひ「寫楽」の美味しさを一度味わってみてはどうだろうか?
まだまだ進化しそうな「寫楽」から今後も目が離せない。
晩酌にプレミア酒はちょいと高すぎるが、「寫楽」だったらプレミア日本酒にも負けない味わいでコスパ大だ。
本気で人気が出て無くなる前に「ゆとり」を持って「寫楽」を手に入れておくことをオススメしておく。