A LONG VACATION 40th Anniversary Editionは外さない!大瀧詠一の名盤

ども、人生にゆとりと幸福を創るFPゆとらです。

日本のエバーグリーンな音楽の第一人者「大瀧詠一」の音楽を聴いたことがあるだろうか?

ロングセラー大ヒットアルバム『A LONG VACATION』(ロング・バケーション)が発売40周年を記念して、40th Anniversary Editionとしてリマスターされ発売されました。

正直、後追い世代である僕は、大瀧詠一に関しては「ベスト盤CD」こそ持っているものの、どちらかと言うと洋楽ばかり聴いていて、最大のヒット作『A LONG VACATION』を今までちゃんと聴いたことがありませんでした。

この度40thでリマスターされたってことで、ようやく『A LONG VACATION』をゲット。

じっくり聴いたが、イイ!イイ!!めっちゃイイのです!!!

いわゆる「名盤」です、間違いなく。

というわけで、「音楽数珠つなぎ」でビーチボーイズ→ブライアン・ウィルソンからの数珠つなぎで「大瀧詠一」の『A LONG VACATION』紹介いたします。

忙しくてなかなかゆっくり音楽を聴く時間がない方も多いと思いますので、エバーグリーンな音楽だけをお伝えするように心がけています。

目次

大瀧詠一とは?

大瀧詠一氏は、残念ながら2013年に65歳という若さで他界してしまいましたが、日本でも有数のミュージシャン・プロデューサーです。

細野晴臣(YMOで有名)、松本隆(名作詞家)、鈴木茂(ミュージシャン)と組んだ「はっぴいえんど」(←今では伝説のバンド)というバンドでデビューしました。

その後ソロ活動を行いCM曲(サイダーや出前一丁など)を多数作曲し、ソロ作品がスマッシュヒットを放つも、世間に大瀧詠一が知られるようになったのは、やはり今回紹介する『A LONG VACATION』の大ヒットということになります。

その後はいくつか作品を出しているものの、主な活躍は1980年代であり、1990年代は他アーティストへの作品提供、2000年代は少し新譜を出しましたが、主に旧作のリマスタリング作業や音源復刻監修などを行っていたようです。

山下達郎氏とも親交が深く、音楽制作はもちろんラジオ番組で共演などしており、音へのこだわりや曲作りについても多くの共通点が見られます。

大瀧詠一の音楽の特徴は?

大瀧詠一の音楽の特徴は、聴くとわかるが爽やかで「ウキウキ」「ワクワク」するような音作りや、ビーチボーイズばりの多重コーラス、そして「ウォール・オブ・サウンド(音の壁)」と称される巧みな多重録音、エコー処理などで音圧高い音を生み出しているところです。

「ウォール・オブ・サウンド」は、アメリカの大物プロデューサーであるフィル・スペクターが生み出した作品に称される高音圧の音楽制作手法。影響を受けたミュージシャンはビーチボーイズのブライアン・ウィルソンはもちろん、ビートルズのジョン・レノン、ジョージ・ハリスン、ELOのジェフ・リンなど多数。

大瀧詠一の場合、レーベルが「ナイアガラレーベル」であることから、ナイアガラの滝(フォール)をモジって、「フォール・オブ・サウンド」と言われます。

フィルスペクター → ブライアン・ウィルソン(ビーチボーイズ)からの影響や、洋楽フリークだけあって、洋楽からの影響や小ネタも明確に感じます。

大瀧詠一の音への並々ならぬこだわりは、音楽に詳しい人ほど感じ取ることができるはず。

ひとつひとつの音が「ココにはこの音!」と言わんばかりに精緻に配置されていて、思わずニンマリしてしまいます。好きな人にはほんとにツボです。

当時は洋楽でしか聴かれなかったような音の使い方を、日本人アーティストとして70年代から一貫して作り上げ、かつパクリではなく、ポップでしっかりしたメロディラインに載せているのは、今聴いても驚異的で、かつ新鮮です!

当時の洋楽で聴けたメロディラインが随所に飛び出てきて、洋楽フリークも「おっ!」と嬉しくなる音作りなのです。

商業的な音楽づくりではなく、趣味性・趣向性の強い音楽と言われますが、これこそが「音楽」!と言いたいです。

いつまでも心に残るエバーグリーンなメロディは、大瀧詠一氏のように、しっかりとした裏付けのあるスキル・知識・テクニック・こだわりに基づいて作られます。

大瀧詠一の音楽はこの基準に見事に合致しますので、いわゆる「ハズレ」が少ないアーティストの一人です。

なので、音楽に造詣の深い人ほど惹きつけられるのが大瀧詠一だと思います。

ロングセラー「A LONG VACATION(ア ロング バケーション)」

で、大瀧詠一の最大のベストセラーかつロングセラーアルバムが、先述の『A LONG VACATION』(ア ロング バケーション)となります。

これがね、もう素晴らしいんです!!40年経った今でも内容は全く古びていません。

むしろ、現代の商業的な音楽に比べて「音のつくり」が細かく、大衆にこびた感じではなく、好きな音楽をしっかり作っている感じに非常に好感が持てます。

1981年にこれほどのクオリティのアルバムを出せたミュージシャンは大瀧詠一氏の他にいたでしょうか?

だからこそ2021年の今でも『A LONG VACATION』は新鮮に響き、売れるのです。

簡易な手段でモノが消費される現代だからこそ「本当に素晴らしい音楽」はまさに『宝』と言えます。

そういった意味で『A LONG VACATION』未聴の方は絶対に一聴の価値があります!!

ゆとら

本当に音楽を愛するあなたの愛聴盤になるハズ。

オープニングトラック「君は天然色」は、今でもCMで頻繁に使用されており、時代に影響を受けないエバーグリーンさを見事に証明しています。

あ、これって大瀧詠一の音楽だったんだ!

と、大瀧詠一を知らない若者でも、日本にいればどこかで耳にしたことがある曲だと思います。

ウォール・オブ・サウンドの見本とも言うべき、キラキラした各所に配置された分厚い音の壁に爽やかな風のようなポップさ。

そして一度聴いたら忘れないキャッチーなメロディ!完璧です!

まずはオープニングからこの曲でグッと心をわし掴みされます。

爽やかなアルバムジャケットのような「Velvet Motel」をはさみ、僕のフェイバリットが「カナリア諸島にて」という曲です。

ビーチボーイズ顔負けの極上多重コーラスが心地よく、「カ~ナ~リアンア~イランド」の部分は美しすぎて鳥肌を立たせずにはいられません!

ゆとら

ここまで素晴らしいハーモニーを日本人がかつて奏でたことがあっただろうか!

このアルバムを聴いていなかった僕はバカだったと即座に思い知らされます。

ここまででの流れでもうすでに「買ってよかった!!」と大きな感動に包まれます。

音使いが面白く、ちょっとレトロなポップ「Pap-pi-doo-bi-doo-ba物語 」の音のこだわりようといったら・・・。

続いて佐野元春のようなストレートなロック調「我が心のピンボール」。エレキギターの音が素敵。

しっとりした「雨のウェンズデイ」~うっとりする「スピーチ・バルーン」で聴かせ、「恋するカレン」で大瀧節がまた炸裂!

天才かっ!!

これは「名盤!」としか表現できません。

言われなくてもわかっている事実(しかも40年前から)を、改めてつぶやいたくなります。。。

「FUN×4」は、その曲名からもビーチボーイズ(「Fun Fun Fun」の更にFunが一つ多い!)の影響を受けてます?と想像がつきますが、曲調はコーラスに影響を感じるも、ビーチボーイズ感があるようで意外とないのですが、ポップで素敵な曲です。

ただし曲のラストに本家「Fun Fun Fun」のあの有名なフレーズが登場し、ビーチボーイズファンをニヤっとさせる構成でウマイ!

太田裕美に提供した名曲「さらばシベリア鉄道」でアルバムは幕を閉じて・・・完璧だ!!!

ゆとら

全10曲あっという間だ。

40th Anniversary Editionには更なるおまけが!

「Road to A LONG VACATION」というCDが2枚目に付属するのですが。

この「Road to A LONG VACATION」も素晴らしくて、大瀧詠一本人が「A LONG VACATION」ができるまでを、ゆかりのある曲とともに解説していくスペシャルプログラム(ラジオ放送収録分)で、ボーナス盤としては豪華すぎる素晴らしい内容!

そうか、あの曲のこの部分がココに入っているのか?なんて、更に本編を楽しめるように構成されているのです。

次に聴くなら『EACH TIME』で決まり!

この『A LONG VACATION』から入るとハズレがなく、別のアルバムも聴きたくなるでしょう。

そんな場合、『A LONG VACATION』の次作『EACH TIME』(イーチ・タイム)は姉妹版と呼ばれる出来なので安心して聴いてください。

大瀧詠一いわく「ロングバケーションがA面、イーチタイムがB面」らしい。

ただ、大瀧氏自身が完成版を探りかねていたのか、30周年盤、40周年盤などで収録曲順やテイクが異なっていたりします。

一応、音質的なものと曲数から最新の40th Anniversary Editionを上げておきます。

大瀧氏らしい「魔法の鐘」「ペパーミント・ブルー」「夏のペーパーバック」、当時のシングルであった「Bachelor Girl」(バチェラー・ガール)あたりが『A LONG VACATION』っぽく、大瀧節を聴くには外せない一枚です。

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大瀧詠一の他のオススメ盤

大瀧詠一の他のおすすめは、まずもって最強のベスト盤CD『Best Always』でしょう

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多少古いCDですが、大瀧詠一のいわゆる「美味しいとこどり」をしたベスト盤ですので、僕としてはこの『Best Always』と『A LONG VACATION』と『EACH TIME』があれば問題なし!と言いたいぐらいです。

ラッツ&スターの大ヒット「夢で逢えたら」の大瀧バージョンなど聞きどころ満載です。

90年代を生きていた人なら耳覚えのある曲だと思います。

「夢で逢えたら」は名曲ですが、1976年吉田美奈子、そしてシリア・ポールと発表時には特にヒットしておらず、ラッツ&スターが1996年に初めてヒットさせることとなりました。

シャネルズ(ラッツ&スター)、鈴木雅之は大瀧チルドレンなのである。

これも大瀧詠一の曲が時代を超えて生き残れる、まさにエバーグリーンな音楽だからに他なりません。

他にもサイダーのCM曲がCM曲のレベルを超えていて絶句!

名曲揃いのベストアルバム『Best Always』は、大瀧詠一の概要がわかる一枚となっています。

他には『DEBUT AGAIN』(デビュー・アゲイン)は、「夢で逢えたら」別バージョン含め、松田聖子へ提供した「風立ちぬ」、小泉今日子へ提供した「怪盗ルビィ」等、他のアーティストに提供した曲のセルフカバーを多く収録した好盤ですので外せないでしょう。

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まとめ

さて、音楽数珠つなぎ初めての邦楽となった「大瀧詠一」の紹介でしたが、少しでも伝われば幸いです。

もう音楽だけは「聴いてみて!」としか言えないのですが、その意味で『A LONG VACATION 40th Anniversary Edition』は大瀧詠一の音楽の入りとしては最高となります。

日本人で、こんな音楽を作っていた人が70~80年代にいたのか!と後追いの僕は驚きと嬉しさでいっぱいです。

聴くと本当に爽やかでウキウキするし、音楽を聴く喜びにきっと満たされる、まさにエバーグリーンな音楽。

ヘッドホン・イヤホンで聴きながら街に繰り出せば、街の景色も変わるような色彩豊かな名盤が『A LONG VACATION』です。

世界でブレイクした「シティ・ポップ」の裏ボス的な存在と言ってもいいかもしれません。

だけど、最近ではこのような、ウキウキするような音楽が聴けない時代であることに少し残念な思いもあります。

良い音楽は「時を超える」ので、大瀧詠一のように時代を超えて愛されるエバーグリーンな音楽が、邦楽からもドンドン生まれてくることを祈って、これからもワクワクできる音楽を探していきたいと思います。

日常にワクワクを取り戻せる「ステキな音楽」。

忙しい毎日に、少しでも潤いとゆとりが持てるよう、これからもエバーグリーンな音楽のみ紹介していきます。

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